オンラインビアフェスに参加しました!
2日目レポートです。
オンラインビアフェスとは
1日目の様子はこちら
2日目のこの日は
京都醸造
田沢湖ビール
から、ブルワーの方を招いてオンラインで醸造所見学。
各ブルワリー2本ずつ(注1)のビールを紹介してくれます。
(注1)
今回のクラウドファンディングのリターンは、
「基本の6杯」「こだわりの6杯」で、各社2種ずつのビールがあるため、全部で6本。
☆印がついているほうが、私が選んだ「こだわりの6杯」セットに入っていたビールなので、飲んだ感想については別記事で。
京都醸造
こちらは今回参加6社のうち一番新しいブルワリーで、2015年創業だそうです。
京都でクラフトビールってあまりイメージないけれど、こちらのブルワリーは最近よく名前を聞くので、気になっていました。
名前もデザインもいかにも「和」なのに、アメリカ出身の3人が共同経営されている醸造所なんです。
ラインナップ2種
一期一会(セゾン)
☆一意専心(ベルジャンIPA)
京都より、醸造責任者のクリスさんが非常に流暢な日本語で解説してくださいました。
・「一期一会」セゾン(ベルギースタイル)
看板商品
ベルジャン酵母とアメリカ&ニュージーランドのホップを使用して、現代的にアレンジしたベルギースタイルのセゾン。
・「一意専心」ベルジャンIPA
一期一会と同じベルジャン酵母を使用。
京都醸造の工場見学は、リアルタイムでオンライン生中継。
ライブ感満載!
・アメリカ産ホップとベルギー産酵母を使い、アメリカンスタイルとベルギースタイルを融合。
・ベルギー酵母は、麦芽と掛け合わせることでフルーティさやスパイシーさといった特徴を出しやすい。
ドイツのラガー酵母やアメリカのエール酵母を使う他社は、特徴を出しにくいのに比べて、ベルギー酵母は自社の武器。
・酵母の状態や数は顕微鏡でチェックしながら注意して管理
・経営者3人を含め、正社員は11人
・1550L/回 仕込み、タンクは4基
これまで樽生が97%だったが、コロナ禍により割合が変わった。
・パッケージ、紙ラベルを使うのではなく瓶に直接印刷している。
ビールの泡が下から上へと上がっていくイメージで、印刷している図柄も下から上へいくにつれ線が太くなっている。
→言われてボトルを見て、はじめて気が付きました。芸が細かい!
ビールの名前も、キャッチコピーもあくまで日本語。デザインがお洒落です。
・ 政府のプログラムで配属された青森で出会った3人が、日本でブルワリーを造りたいとはじめた。
場所は青森か京都を検討していたが、京都に決めた理由は、昔から「クラフト(匠)」の精神を大切にしている土地だから。クラフトビールも受け入れられるのではないか?と考えた。
・京都でもだんだんとクラフトビール飲みやすくなってきている。
他にも市内に4社ある。
田沢湖ビール
秋田県第1号の地ビールとして1997年誕生。(秋田新幹線こまちの開通と同時期)
醸造所は、温劇場や温泉、ホテルなどを備えた「あきた芸術村」の一角に位置し、「3L飲めるビール」をスローガンにしているそうです。
今回はこちらの2種
ALT(アルト)
☆KOLSH(ケルシュ)
工場長の佐々木さん、ドイツから取り寄せたという専用のケルシュグラスで乾杯~
からのビール解説。
・ALT「アルト」はドイツのデュッセルドルフ地方発祥のビールで英語で「オールド」の意。
熟成期間が長く、カラメルモルトとホップの苦みが楽しめるビール。
・ケルシュはドイツケルン地方のビール。
・田沢湖ビールの特徴
上面発酵と低温熟成を組み合わせることで、エールの華やかな香りとピルスナーのような飲みやすさとキレを両立。
※エール酵母を使った上面発酵は発酵温度が高く、ラガー酵母の下面発酵は温度が低い。両方の製法をブレンドしている。
仕込み水は和賀山塊の伏流水
・ビールごとに酵母を変えているため、フルーティさを引き出すべくホップは同じものを使用している
・1000Lタンク10本、2000Lタンク12本、4000Lタンク2本
・30~70℃の温度管理を行い、すっきりした味わいを目指すため、濾過するときの工程はなるべく早くしている。
※濾過工程が長時間になると雑味が出るため
・1回の仕込みで使うモルトは400kg。排出される大量の殻は、農家の堆肥として再利用している
途中から、営業の佐藤さんも参加。
・定番6種のほか限定ビールもラインナップ
龍角散とのコラボビールなども!
・レギュラー商品のラベルは2種類
「秋田を代表するビールになりたい」という思いで、田沢湖Ver.となまはげVer.がある。
→今回の2本はなまはげのラベル。佐藤さんの説明を聞きながらよく見ると、手にもった桶には田沢湖ビールが入れられ、腰みのにはホップがぶら下げられている。
スタイリッシュなまはげ!
「ジャケ買い」してもらえるビールを目指しているそうです。
・おすすめ新商品
IBUKI Brbt Pilsner
キリンと秋田県のホップ農家(横手ホップ)とのコラボ
糖分ほぼ0の辛口というビール、気になります。
八ヶ岳ビールタッチダウン
1997年、かつてキリンビールで「一番搾り」や「ハートランド」の醸造開発責任者を歴任した伝説の醸造家山田一巳(やまだ・かずみ)さんを醸造長に迎えスタートしたという醸造所。
そのDNAを受け継ぐ、広島出身(野球好き)のヘッドブルワー松岡さんが出演
PILSNER(ピルスナー)
☆Weiß(ヴァイス)
・八ヶ岳ビールは創業23年目だが、ピスルナーは当初から醸造。
進化させて今風のピルスナーに。
特に力を入れているドランカビリティの高いフラッグシップビール。
・ヴァイスは20年間に1度造っていたが、5年前松岡さんがドイツに行った際にヴァイツェンのおいしさに感動し、レシピを変えて復活。
フルーティな白ビール。
・ブルワリーはレストランと併設。250席と、ブルーパブとしては大きい。
ガラス張りになっていないので、麦の香りがすごい。
・1回の仕込み2000L
・ドイツ産ホップ95%、八ヶ岳の地下水を使用
・ジャーマンスタイルのラガー
ラガーはかなり冷やしてから麦汁を入れるため、熱交換器が大きい。
熟成は-1℃で行う。
・コロナの影響で今は冷蔵庫が半分以下でガラガラ
・晴れていれば左に富士山、右に八ヶ岳が見える。スイスみたいな環境。
標高1,250mの日本で2番目に高いところにあるブルワリー。
アンケートでは参加者中7人が登ったことがあると回答!
八ヶ岳の山小屋でも飲めるそうです。
登るのはけっこう大変と思われます
・糖化の工程を大切にしている。
でんぷんを糖分に変える製法には
①インフュージョン法
②デコクション法
の2種類があり、1つのタンクで完結させる①のほうが、クラフトビールでは主流。
②はもう1つサブタンクが必要になり、昔ながらの製法ではあるが面倒な手法。八ヶ岳ビールではこちらのデコクション法を採用。
モルト感が変わってくるそうですが、この辺、素人には難しい話…
そうしたら分かりやすい例えが。
エビスは最近デコクションに戻した
なるほど、全然違う!
そして最後に、
・製法を知らなくても「美味いものは美味い!」
ブルワーの方にそう言ってもらえると、安心して飲めます
全体のまとめ的なもの
2日間、6つの醸造所のビールを楽しみつつ、ブルワーの方から話を聞けるという楽しいイベントでした。
大満足!
1社に1時間弱くらいのタイムスケジュールだったので、私的には、休憩はさみつつビールを飲むペースとしてもちょうど良かったように感じました。
前から知っていたビールも解説を聞きながら楽しめたし、今回このイベントではじめて出会うブルワリーもけっこうあって、今度また違うビールも飲んでみたい!と思いました。
こういう機会に、知らなかったブルワリーやビールと出会えるというのは本当に嬉しい。
オンラインビアフェス、次期は未定ながら既に第2回も企画されているということで、また全国から色んな醸造所が参加してくれるといいな~。
主催者からは
「現地で飲むのが一番おいしい。
思いや空気を感じながら飲んで」
というメッセージ。
本当に、実際に出かけて、その土地の食べ物と合わせてその土地の水で造られたビールを飲むのって最高に贅沢だし、それに勝る美味しさはないと思う。
今後の楽しみが増えました!
ありがとうございました。