雨が続いていますが、気温が高くなりビールが美味しくなるこの時期、本当ならば外で飲みたい!
けれど、また新型コロナ感染者数が増えている中、なかなか行きづらい。
そんな梅雨空のごときモヤモヤした気分を吹き飛ばすイベント。オンラインビアフェスに参加しました!
オンラインビアフェスって?
コロナ禍で来店売り上げがメインだったクラフトビール業界に大打撃。イベントも自粛で売り上げ減……。
そんな中、ビール用容器の製造・販売をされているというメイクラフトが発起人となり、クラフトビールメーカー6社が参加。
それぞれの個性溢れるビールと、醸造所見学が楽しめるというビアフェスをオンライン上で開催。
見た瞬間、支援を決めました。
数種あるリターンの中から私が選んだのは、「クラフトブルワリーこだわりの1杯6本セット」。
各ブルワリーのこだわりのビールが1本ずつ届きます。
2日間に渡って開催されるうちの1日目。
この日は
ストレンジブルーイング
伊勢角屋麦酒
から、ブルワーの方を招いてオンラインで醸造所見学。
各ブルワリー2本ずつ(注1)のビールを紹介してくれます。
(注1)
今回のクラウドファンディングのリターンは、
「基本の6杯」「こだわりの6杯」で、各社2種ずつのビールがあるため、全部で6本。
☆印がついているほうが、私が選んだ「こだわりの6杯」セットに入っていたビールなので、飲んだ感想については別記事で。
STRANGE BREWING(ストレンジブルーイング)
私は、今回はじめて知ったブルワリー。
両国にあるクラフトビールの聖地「麦酒倶楽部POPEYE」
http://www.lares.dti.ne.jp/~ppy/
こちらの直営醸造所なのだそうです。
ラインナップ2種
(どちらもポパイのフラッグシップビール)
GOLDEN SLUMBER PALE ALE(ゴールデンスランバーペールエール)
☆PIG HEAD IPA(ピッグヘッドIPA)
ストレンジブルーイングでは、酵母を20種類以上自家培養されているそうで、その様子はまるで研究室のよう。
・小さなブルワリーなので生産量はブルーパブと同程度の1,500L
需要に生産が追い付かず、山口地ビールの協力を得て製造している。
(聞いてからラベルを見たら、「製造所山口地ビール」と書いてあった!)
・ブルワリー同士、技術や情報の共有は重要
(海外のようにビール造りの学校がないため)
・醸造所の裏ではホップを栽培。蔓は3~4mくらいの高さになるそうで、けっこう大きい!
・ビールの種類ごとに水から仕込む。
南魚沼市は軟水だが、あえてミネラル分の多い硬水を使うビールも。
・酵母培養は難しく、手間がかかる。1日の作業時間のうち1/3以上は酵母のお世話。
・ヨーロッパでは硬水が適しているエールビールが根付いている。
海外に行くと、日本にはない常温で美味しいビールなど、たくさんの発見がある→ビール沼にはまるw
伊勢角屋麦酒
私が伊勢角屋を知ったのは、ビアフェス会場で飲んだ「ねこにひき」(IPA)
東京駅の近くの店にもお邪魔したことがあります。
今回はこちらの2種
Pale Ale(ペールエール)
☆HIME WHITE(ヒメホワイト)
ヘッドブルワー出口さん 、大阪のビアフェスを抜けて車中から出演という、まさかの強硬スケジュール。
元は伊勢神宮のお餅、味噌、醤油等を販売する創業440年の老舗、二軒茶屋餅角屋本店のビール部門が伊勢角屋麦酒なのだそうです。
クラフトビールの製造開始は1997年から。
・ペールエールは、イギリスのインターナショナルブルーイングアワーズで2017年、2019年に金賞を受賞し、世界一になったビール。
柑橘系ホップを使用したアメリカンタイプ。
最初と最後の〆に飲んでほしいビール!だそうなので、次回飲んでみたいと思います。
・1年半前に新工場に移転。
それまで1回の仕込み1,000Lだったのが4倍量仕込めるようになった。
・瓶詰めはイタリア製の機械を使用。1時間に1,400~1,600本充填できる。
・ブルワーの仕事は仕込みだけではない。洗浄や充填など、地道な作業がたくさんある
・ビールは使う器で味が変わる。トップアロマを楽しむために、口の広いグラスがお勧め。
サンクトガーレン
代表の岩本さんは日本で規制があった時代、アメリカで醸造を開始。
逆輸入のかたちで日本で販売を行い、「TIME」や「NEWS WEEK」で紹介されたこともあるそうです。
当時はサンフランシスコでも「マイクロブルワリー」と呼ばれるクラフトビール醸造所は4軒ほどしかなかった時代だというから、まさに最先端。
サンクトガーレンはフルーツビールの印象が強かったのですが、クラフトビールのパイオニアだったんですね!
YOKOHAMA XPA(ヨコハマエックスピーエー)
☆SHONAN GOLD(湘南ゴールド)
・YOKOHAMA XPAはアメリカンウェストコートスタイルのIPA。
柑橘系の香りのホップをふんだんに使用。
・地元産の素材を大切にしており、柑橘系のビールが多い。
・バブルの時代、サンフランシスコで飲茶の会社を始めたのだが、向こうで入ったレストラン(サンフランシスコブルーイング)でビールと出会い、感動して日本でもやりたい!と思ったのがビール製造のきっかけ(1989年)
当時、日本の国税庁にも聞いてみたが、「日本に小規模醸造所は不要である」という返答がきた(!)
・「サンクトガーレン」という名は、世界初のビール醸造許可をとったスイスのサンクトガーレン修道院から。
・「基本に忠実に、基本が大切」(深い言葉ですね……)
・アマビエIPA
コロナ対策として販売。売上は医療従事者へ寄付されるそうです。
しかもパッケージのイラストは、何と『もやしもん』の石川雅之先生!これは買わねば!
ビールの巻
「ビールはね、笑顔が一番似合う飲物なんだよ」
途中で参加者へのアンケートなどもはさみつつ、楽しく進行。
本日のまとめ的なもの
こうしてビール造りを始められた人たちの努力なくして、今日のクラフトビール文化はない。
そう思うと感謝しかないです。
今後も先人たちへの感謝を忘れずに、そして楽しく(大切!)ビールを飲みたいと思います。